
日本におけるSNSに起因する事犯の被害児童数
携帯により多くの情報が簡単に得られるようになった現在、人々のコミュニケーションや社会システムも携帯の普及以前とは大きく変わりました。
出会い系サイトも携帯で利用できるようになり、出会いの場として広まっています。
人々が簡単に出会えるようになった半面、出会い系サイトなどのSNSを通した犯罪も広まっています。
令和元年の日本の警察庁の長官官房の資料からも、SNSに起因する事犯の被害児童数が増加している事がわかります。

警察庁 長官官房「令和元年の犯罪情勢」
https://www.npa.go.jp/news/release/2021/r3_1_report.pdf
出会い系サイト: 若者の間で売春増加、性産業の拡大懸念
こうした出会い系などSNSによる児童被害は日本だけではなく、スウェーデンでも問題となっています。
2021年10月7日のスウェーデン公共テレビSVTによると、若者がシュガーデート(援助交際)を通じ売春行為がおきることがあり、若者は危険性を知ることが重要であると警察が述べています。
ベルグスラーゲン警察地域で売春と人身売買を捜査するフレドリック・ブラー氏は、
若い女の子は出会ったときに男性が何を求めているか常に知っているとは思えません。
と述べています。
スウェーデンではシュガーデート(援助交際)サイトが数年前に登場し、多くの場合男性が若い女性に金銭を与え贅沢な生活できるように甘やかすことが目的であり、売買につながることが多いようですが、警察が取り締まるのは難しいとのことです。
フレドリック・ブラー氏は、
売春である必要がないという意味で、シュガーデート(援助交際を取り締まる事)は難しい。我々の知る事例の中には、特に女の子がこうしたデートでひどい時間を過ごし売春につながることがわかっています。警察としてはできる限り積極的に対策に取り組むことが重要です。
と語っています。
また警察が最も懸念しているのは、18歳未満の若い女の子がこれらのシュガー(出会い系)サイトにどのように惹きつけられるかです。
警察として最も重要なことは、若い人たちがこうしたサイトを利用しないように、若者に手を差し伸べることです。
とフレドリック・ブラーは話しています。
www.svt.se
またSVTの別の記事では、シュガー(出会い系)サイトは、性産業の拡大における大きな割合を占めており、通常の売春と同等であると記されています。
エレブルー大学のジェンダー研究者であるレナ・グンナルソン氏によれば、女性が何かを買うために男性へお金を要求することは問題であり、シュガーデートによる男性との親密性から暗黙の期待をもっているとのことです。
レナ・グンナルソン氏は、
女の子は男性から恩恵を得て少し贅沢に暮らせると考えるかもしれません。
しかしこうしたことにより、女性のセクシュアリティが男性に常に利用されるジェンダーあり方をさらに強化しています。私はこうした状況は大きな問題だと思います。
と話しています。
www.svt.se
スウェーデンでも出会い系サイトによる援助交際や、そのサイトを通じ男性からの金銭援助を期待する売春行為も増え、またシュガーサイトはスウェーデンにおける性産業の主要になっているとのことです。
