
首相宅で警報作動:不法滞在・窃盗前科の清掃員を逮捕
1月8日のスウェーデンの新聞エクスプレッセンによりますと、マグダレナ・アンダーソン首相の自宅で昨年のクリスマス中に盗難警報が作動しました。
警察が駆け付けたところ、警報は首相が雇った清掃会社のスタッフによる誤報でありましたが、その現場にいた清掃員の1人を逮捕したと報じています。
ストックホルム郊外のナッカ地区にある首相宅での盗難警報は2021年12月21日の午後2時35分に鳴りました。
警察が駆け付けたところ、雇用されていた清掃会社の清掃員が誤り警報を鳴らしてしまったとのことです。しかしその清掃員の1人の女性がスウェーデンでの居住許可を得ていない不法滞在者であることが判明し逮捕されることになりました。
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逮捕されたのは25代のニカラグア出身の女性です。2020年の春、スウェーデン移民管理局は、女性をスウェーデンから強制送還することを決定しました。
しかしこの女性は帰国せず、2020年の秋にストックホルムのオーレン市で窃盗を犯し執行猶予付き有罪判決を受けていました。
エクスプレッセンの記事によると、この女性は清掃会社で働いており彼女自身もそうであると警察に自供しています。
この清掃会社のスタッフの話によれば、
彼女がこの会社で働いていたことは知っているだけですが、彼女が契約を結んでいたのか、それとも雇用されたばかりなのかはわかりません。
この警報が作動した際、マグダレナ・アンダーソン首相はストックホルム市内にあるローゼンバードでパンデミック対策に関する記者会見を行っていました。また現在、首相は首相官邸に住んでいるため、ナッカの自宅には住んでいません。
そのため首相自身には身体的被害や金品被害もありませんでした。
しかし一国の首相の自宅に清掃会社は雇用契約を正式に結んでいるかもわからない清掃員を送り、かつ不法滞在者かつ窃盗の前科者であったのでした。
警察は逮捕したものの、一国の首相の安全性を確保するセキュリティーの甘さをエクスプレッセンの記事で報じられ指摘されています。
スウェーデンでは1986年ストックホルムの路上で在任中のパルメ首相が、黒いオーバーの男によって拳銃で2発を撃たれて射殺された事件がありました。
最重要容疑者にペターションが上がりましたが、2004年に死亡しており、今も未解決の事件です。
スウェーデンでは過去に首相殺害の事件も起きているので、もしマグダレナ・アンダーソン首相に殺人犯や暗殺者が清掃員を装い首相宅に侵入していたと考えると、身の毛がよだつ事件であります。
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