本日におけるスウェーデンの感染者総数は35,727人、死亡者4,266人、100万人あたりで感染者は3,540人、死亡者は423人にもなっています。
日本の感染者数が16,683人、死亡者867人、100万人あたりで感染者は132人、死亡者は7人です。
スウェーデンにおける人口あたりの死亡数は60倍以上も日本より高いことになります。
個室でテレビありゲームもできる刑務所
5月27日の公共テレビSVTによると、これまでスウェーデンの刑務所では、コロナ感染を防ぐために囚人の家族の子どもが、囚人と面会が2ヶ月以上できなかったとあります。
しかしハルムスタードの刑務所では、スカイプにより家族と話せるようになったと報じられました。
スウェーデンでは刑務所でも囚人に対して人権配慮がされているという内容の記事が記されています。
www.svt.se
スウェーデンは人権保護で世界でもよく知られる国です。
そして囚人への人権への配慮はこれだけではありません。
スウェーデン人によるとスウェーデンの刑務所で囚人は個室をもち、ベットやタンスが設備され、テレビやビデオゲームもすることさえでき、まるで自宅の個室のような環境だということです。
実際にスウェーデン務所・保護観察所「クリム ボード」ホームページによると囚人はテレビが完備された個室を与えられ、夜8時以降には部屋でテレビや本を読むことができます。毎日電話をすることもできるとのことです。
www.kriminalvarden.se
スウェーデンのジャーナリスト兼写真家であるダグ・アールランド氏は、スウェーデン最大の刑務所であり、凶悪犯500人を収容するクムラ刑務所について、
「スウェーデンの刑務所は高級ホテルか地獄なのか」というタイトルでブログを記載しています。
ダグ・アールランド氏の写真から、学生寮の個室のようにもえみえる監房環境です。

Photo:『Dag Öhrlund Blogg』18 september, 2011
www.ohrlund.se
囚人にも手厚い人権配慮をしているスウェーデン刑務所ですが、再犯率は如何なものでしょうか?
スウェーデン犯罪統計ブロ(Brå)によると、2014年の出所2年以内のスウェーデンでの再犯率は35%になります。
日本の法務省の令和元年版「再犯防止推進白書」によれば、日本での出所2年以内再入率は2014年で18.5%です。
スウェーデンの再犯率と日本の再入率は定義が違うため直接比較することはできませんが、スウェーデンで再犯する者は日本より多いようにも見えます。
Brå『Recidivists among all persons by gender 2005–2014』
https://www.bra.se/bra-in-english/home/crime-and-statistics/crime-statistics/recidivism.html
2019年の公共テレビSVTによると、スウェーデンでは2019年で犯罪が急激に増え、刑務所が不足し刑務所の3分の1以上が満杯で、状況がさらに悪化する可能性があると報じられています。
人道主義観点から刑務所の環境は良くはありますが、出所2年後の再犯率は35%であり、犯罪件数も増加傾向にある実態もあります。

www.svt.se
また日本でも塀やフェンスはなく、寮の部屋の窓やドアにも鉄格子はおろか鍵もない「塀のない刑務所」と呼ばれる愛媛県の松山刑務所大井造船作業場から、2018年に受刑者が逃走する事件もおきています。
www.sankei.com
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