スウェーデン 福祉大国の深層 続報!

『スウェーデン 福祉大国の深層』を水曜社より商業出版(政府刊行物)して頂けました。読者の方からの要望を頂きスウェーデンの時事ニュースを主な内容とし、日本にも役立ち社会貢献にもつながるようなブログを記させて頂きます。

政府の支持率は急降下、5月の世論調査

 

  

本日のスウェーデン感染者状況

本日におけるスウェーデンの感染者総数は43,887人、死亡者4,656人、100万人あたりで感染者は4,347人、死亡者は461人にもなっています。

 

日本の感染者数が17,103人、死亡者914人、100万人あたりで感染者は135人、死亡者は7人です。

 

スウェーデンにおける人口あたりの死亡数は65倍以上も日本より高いことになります。

  

5月の世論調査で支持率が急降下したスウェーデン政府

6月4日の公共テレビSVTによると、5月の世論調査で与党・社民党の支持率が急落したと報道されました。

4月中旬までに、30%は政府に非常に高い信頼を持っていましたが、現在17%にまで低下したとのことです、この支持率は3月時点の社民党支持率が非常に低かった時と同じレベルになっているとのことです。

 

さらに信頼は政府だけでなく、保健サービス、公衆衛生局、外務省、およびコロナ危機に対処する他の当局の信頼性も下がったとあります。

また公共テレビSVTと公共ラジオSRの信頼度も低下しました。

特に毎日の記者会見でのスウェーデン民事緊急対策局(MSB)の役割が不明確または不明確であるためMSBへの信頼が低下し、コロナ危機以前よりもMSBに対する信頼が低くなっていると報じられています。

 

こうしたスウェーデン国民の政府、公衆衛生局、公共メディアに対する大きな信頼の低下は、隣国であるデンマーク、フィンランド、ノルウェーなどの同等の北欧諸国と比べても、スウェーデンでの死亡率が大幅に高いことです。

 

もう1つの理由としては、高齢者介護施設における高齢者死者数がどの国よりも高いにもかかわらず、政府・公衆衛生局を含めて誰もその理由を正確に返答できないためだと報じられています。

 

さらに政府は週に10万人のコロナ検査を実施すると大々的に報じていましたが、結局週に3万5,000を超えることはなく、発言と実際の行動に大きな違いがあったと国民にもわかってきたからとのことです。

 

公共テレビSVTでさえも、コロナ危機が始まった当初は自主性を尊重するため、コロナ規制をしないスウェーデン当局のコロナ戦略に対する幅広い支持があったから、与党・社民党4月に非常に高い支持率であったのだろう記し、そうでなければ4月に政府支持率の高かった理由が解釈できないと報じています。

 

公共テレビSVTの記事によれば、スウェーデンの戦略は世界にある多くの国々の戦略から明らかに逸脱しており、強制禁止よりも自発主義にもとづいていたが、現実的に他の世界のどの国よりも明らかに高い死亡率であるため、スウェーデンのコロナ戦略が成功したと主張するのはもう難しいと報じています。 

www.svt.se