スウェーデン 福祉大国の深層 続報!

『スウェーデン 福祉大国の深層』を水曜社より商業出版(政府刊行物)して頂けました。読者の方からの要望を頂きスウェーデンの時事ニュースを主な内容とし、日本にも役立ち社会貢献にもつながるようなブログを記させて頂きます。

公衆衛生庁のテグネル氏 コロナ戦略失敗認める??

 

本日のスウェーデン感染者状況

本日におけるスウェーデンの感染者総数は42,939人、死亡者4,639人、100万人あたりで感染者は4,254人、死亡者は460人にもなっています。

 

日本の感染者数が17,064人、死亡者907人、100万人あたりで感染者は135人、死亡者は7人です。

 

スウェーデンにおける人口あたりの死亡数は65倍以上も日本より高いことになります。

 

公衆衛生庁の疫学者テグネル氏がコロナ戦略失敗認める?

4月25日の新聞アフトンブロデットによれば、与党・社会民主党のレナ・ハレングレン社会大臣が、高齢者介護における感染拡大は「間違いなく大きな失敗だ」と述べました。

 

これに続きスウェーデンのローベン首相も、5月7日の公共テレビSVTによると、スウェーデンにおける高齢者のコロナ対策が、失敗であったことを認めたと報道されています。

 

公衆衛生庁は一向にスウェーデンのコロナ戦略が失敗であることは認めていませんでした。

 

しかし6月3日のスウェーデンの公共ラジオSRでは、公衆衛生庁の疫学者テグネル氏が、スウェーデンのコロナ戦略に問題があったことを認めたと報道しています。

 

記事によるとテグネル氏はコロナ感染が始まった最初から多くの対策をとるべきだったと述べています。

 

そして「はい、スウェーデンで行った対策は明らかに改善の余地があると思う。そしてコロナ感染拡大を防ぐために何を閉鎖すべきかをもっと正確にわかっていればよかった」と語っています。 

sverigesradio.se

 

このことはスウェーデン国内だけでなく、英国放送協会BBCなど世界の多くのメディアでも報道されました。 

www.bbc.com

 

日本のNHKでも、テグネル氏が「今よりも、もっとうまくできたはずだ」と述べ、対策が十分ではなかったことを認めたと報道されています。  

www3.nhk.or.jp

これまでほとんど具体的なコロナ対策を示さず、世界で最も多い死者数ともなったスウェーデンの公衆衛生庁疫学者テグネル氏が、スウェーデンコロナ戦略に否があったことを認めたと世界の多くのメディアで報道されました。

 

一度認めた否を、撤回

6月3日に否を認めたテグネル氏ですが、6月4日の公共テレビSVTにによると、6月4日の会見でスウェーデンの戦略は良かったと昨日の発言を覆しています。

 

テグネル氏

「(スウェーデンの戦略が間違っていた)わけではない。私たちはまだ戦略が良いと信じている。過去を振り返れば、いつでも改善できる点はあるという意味だ。私は個人的にこうした質問をされるのはおかしなことだと思う。人はいつでもよりよい仕事ができたとおもうはずだ」 

 

テグネル氏は海外メディアが間違ってテグネル氏の意図した意味を報道していると、否を認めたわけではないと、昨日の発言は違う意味であると4日に語ってもいます。

www.svt.se