脆弱地域:スウェーデン語を勉強する価値はない
1月26日のSVTの別の記事では、警察はシャナ・エンガー地域がこれまで無視されていた地域であると説明し、このシャナ・エンガー地域に住んだことのあるソマリア出身地方政治家マーサル・イサ氏は、シャナ・エンガー地域には他の社会との間に見えない壁があると述べています。
マーサル・イサ氏は、
ボルレンゲ市の政治家は、こうした状況を把握するのに非常に苦労していると思います。 抜本的な対策を講じると、人種差別的や人間性抹殺と非難されるリスクがあるのです。そしてこうした事をいうのはその地域の人々です。
と語っています。
またボルレンゲ市市役所会長ヤン・ボーマン氏によると、 2019年シャナ・エンガー地域で報告された犯罪の数は急激に減少しました。
警察報告書には「表面的な分析はそれを肯定的であると見なすことができる」と書いているものの、深い分析によれば非常に懸念が示されているとのことです。
「…司法制度は、犯罪ネットワークや伝統の支配する重要部分において機能していません。しかし警察は開発について何も知らないか、ほとんど制御していません。」
マーサル・イサ氏は、SVTのインタビューでシャナ・エンガー地域では次の3つ考えが浸透していると述べています。
- 「スウェーデン語を学ぶ価値はない」
多くの時間を費やしてまでスウェーデン語を学ぶ価値がない。
- 仕事をするのにお金はかからない
- 証言をしない
犯罪、または誰かが犯罪を犯したことを証言または告げると、犯罪グループから危害を受けるリスクがあります。「だから証言しないでください!」
そしてマーサル・イサ氏はこうした状況が現在も続いており、残念ながら悪化していると思います。
こうしたマーサル・イサ氏の話からも、一見犯罪数が減っているようですが、実際には犯罪グループからの報復を恐れて犯罪を報告せず、実際には状況が悪化していることがわかるのです。
現在の脆弱地域における問題の深刻さが浮き彫りとなってきています。
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