なぜスウェーデンでは男性の育児休暇取得率が高いのか?
近年、日本では少子化社会がすすみ、男性の育児休暇所得が推進され、2022(令和4)年10月から新しい育児制度の規定が施行されました 。
この改正で、育児休業は2回に分割して取得可能になり、原則として1歳まで、最長で2歳までの育児休暇が認められています。
現在、スウェーデンの育児休暇が最大480日なので、単純に育児休暇数だけを比較した場合、日本はスウェーデンやよりも育児休暇数が長くなりました。
それにもかかわらず、2022年における日本の男性の育児休暇取得率は13・97%であり、
90%以上に達するスウェーデンと比べるとまだまだ低い状況です。
なぜスウェーデンでは男性の育児休暇取得率が高いのでしょうか?
このことは『 北欧、幸福の安全保障』でも記しましたが、スウェーデン育児休暇の特徴として育児休暇の柔軟性があげられます。
スウェーデンでは両親が休暇の取得方法を比較的自由に決められ、必要に応じて日単位で分割することも可能です。さらに、企業は生後18か月までの育児休暇申請を拒否できません。
そのうえ、スウェーデンでは育児休暇の取得がすでに一般的であるため、企業は社員に積極的に休暇を取ることを奨励してきます。その結果、社員は休暇取得をためらうことが少なくなっています。
さらに7月1日から育児休暇制度が変更され、両親だけではなく祖父母や親族も育児休暇取得が可能となりました。
加えこれまで両親が同時に取得できる育児休暇は子供が生まれてから12ヶ月以内であれば30日間でした。しかし、この改正で15ヶ月以内に60日間取得できるようになり、さらに柔軟的となりました。
実際の私の経験を考慮して、スウェーデンと日本の育児休暇の大きな違いは、ガチガチな規則に縛られることなく、気軽に育児休暇が取得できる高い柔軟性があります。
スウェーデンでは柔軟性ある育児休暇制度により、男性の育児休暇所得率も高まり、祖父母や親族を含め家族ぐるみで子供を育てる社会づくりをすすめています。
こうしたスウェーデンの最新育児制度については、『 北欧、幸福の安全保障』で詳しく記していますので、興味があればお読みください。
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