スウェーデン 福祉大国の深層 続報!

『スウェーデン 福祉大国の深層』を水曜社より商業出版(政府刊行物)して頂けました。読者の方からの要望を頂きスウェーデンの時事ニュースを主な内容とし、日本にも役立ち社会貢献にもつながるようなブログを記させて頂きます。

スウェーデン「医療スタッフ不足!他国へスタッフ要請依頼か?」

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スウェーデンでは5月から9月の夏にかけて4週間程度の夏季休暇を取得する人が多くいます。そのため夏にスウェーデン企業を訪ねると閑散としていることが多いです。

 

5月21日のヨーテボリ新聞によると、スウェーデン地方自治体(SKR)は、夏の間の集中治療医療スタッフの支援を北欧の近隣諸国に要請することを政府に求めています。社会問題大臣は、この問題は緊急に検討すると述べています。

 

SKRは医療スタッフが休暇取得が可能となり安息がもてると同時に、集中治療スタッフ確保する可能性につながると語っています。

 

www.gp.se 

現在スウェーデンの集中治療への負担はやや緩和されました。しかし状況は依然として緊迫しており、多くの地域で治療の必要性が依然として広範囲に及ぶという懸念が大きくなっています。

 

レナ・ハレングレン社会問題大臣は、

「政府はSKRからの手紙を受け取り、現在緊急に検討しています。政府にとって、集中治療室を確保し、1年以上にわたり激務をこなしてきた医療スタッフが回復できることが重要である」と語っています。

 

ただヘルスケア協会の副会長であるアン・ヨハンソンは、この提案が実際に組合員の支援となるかに疑問があり、

「とてもパニックになります。私たちは5月末に休暇期間を取得し始めます。他の国から来た医療スタッフは異なる看護様式をもち別の言葉を話します。そうした人たちに指導することは私たちの医療スタッフにとっても負担になります」と語っています。

 

日本で4週間も休暇がとれる企業は稀だと思います。スウェーデンでは多くの人が夏に長期休暇が取れますが、その反面その欠員不足問題にも直面しています。その欠員不足を補うため他国に人員要請することも問題解決案の1つとしています。