スウェーデン 福祉大国の深層 続報!

『スウェーデン 福祉大国の深層』を水曜社より商業出版(政府刊行物)して頂けました。読者の方からの要望を頂きスウェーデンの時事ニュースを主な内容とし、日本にも役立ち社会貢献にもつながるようなブログを記させて頂きます。

スウェーデン「幼児の呼吸器感染症:平年より非常に多く、小児救急治療室を圧迫」

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幼児の呼吸器感染症:平年より非常に多く、小児救急治療室を圧迫

9月8日のスウェーデン共テレビSVTによれば、今年は平年と比べとても多くの子供たちが呼吸器感染症となり、小児救急治療室に深刻な圧迫がかかっていると報じています。大都市の小児科は大きな圧迫を受けているとのことです。

 

特に大都市であるスコーネ地域、ストックホルム地域、ウプサラ地域、ヴェストラ・イェタランド地域の小児科医は、平年の8月と9月に比べて深刻な状況に直面しています。

 

スコーネ大学病院の小児科のセクションマネージャーであるウルリカ・ティグヘール・二ルソン氏は

小児感染症病棟は満員であり、救急治療室にくる子供たちの多くは呼吸器系の問題や呼吸困難です。 RSウイルスだけでなく別の呼吸器ウイルスも流行しており、ウイルス性胃炎の症例もいくつかあります。パンデミックの間には、こうした症状はほとんどありませんでした。

と語っています。

 

パンデミックの間は多くの人々が距離を保つように注意しており、症状が出た場合には自宅にいたため、感染は減少していました。そのためパンデミック下で生まれた幼児は、パンデミック前に生れた子供たちほど多くのウイルスにさらされていなかったとのことです。そのためパンデミック間に生れた幼児に感染症の影響が出ているとのことです。

 

ウプサラ大学病院の小児救急科にくる多くの患者はとても低い年齢であり、緊急小児医療のセクションマネージャーであるウルリカ・ベックマン氏によると、大多数は1歳児とのことです。

 

病気ではありませんが、RSウィルス感染症やその他の呼吸器感染症で看護を受けている子供たちの数は、現時点では平年よりも多いです。

とウルリカ・ベックマン氏は語っています。

 

今後この状況がどのようになるかというSVTの質問に対して、

予測するのは非常に困難です。私たちは感染流行が少し進む国との情報共有をしようとしています。準備を試み早い段階で感染がピークに達した場合は、より多くの治療施設が開設できるように取り組んでいます。またコロナ感染でおきた大人の医療介護と同じような対処も考えなければならないかもしれません。治療で予期しないこぶがあるとき、治療設備の設置方法や介護スタッフの配置、特定の部門での人員収集方法に関して考えていく必要があります。

とウルリカ・ベックマン氏は語っています。

 

ただスウェーデン全体としてはそれほど深刻な影響を受けていないようで、ダーラナ地域、ヴェステルボッテン地域、オレブロの各地域では、小児科医療の責任者は圧迫の増加を感じていないと述べています。

 

www.svt.se