
12月17日のスウェーデン公共テレビSVTによれば、スウェーデン北部ノルボッテン郡にあるカーリクス市自治体のシステムが、ランサムウェア攻撃によるサイバー攻撃を受け大部分のシステムがダウンする事態が起きました。
ランサムウェアとは「ランサム(Ransom=身代金)」と「ウェア(Software)」を繋げた造語であります。ランサムウェアは、文字通りソフトウェアを悪用し、データの身代金を要求するマルウェアです。
このランサムウェアによるサイバー攻撃により、カーリクス市自治体のシステムが停止に追い込まれました。
カーリクス市自治体の情報マネージャーであるライネ・サンドヴィスト氏によれば、
自治体が機能していることを保証するため、復旧に向け懸命な作業が続けれているそうです。
現在、誰もが気を配っています
解決に必要なすべてのリソースを確保しました。とても大きな職場であるので、24時間体制で復旧作業をする必要があります。
とサンドヴィスト氏は答えています。
現在復旧作業を急いでいますが、自治体の多くの部門ではデジタルではなくアナログの作業に業務を切り替えているとのことです。
ノルボッテン郡におけるITシステム障害で手術・予約停止
ただノルボッテン郡でおきたITシステム問題により公共サービスがストップしたのは、今回が初めてではありません。
9月21日にノールボッテン郡の医療システムがITシステム問題により、病院が患者の医療記録にアクセスできず、予定された手術や歯科予約などがキャンセルされる問題も発生しました。
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また7月2日に スウェーデンのスーパーマーケット大手「コープ」がサイバー攻撃を受けレジが操作できずほぼ全店800店舗が一時休業に追い込まれる事件も発生しました。
このハッカーは、システムを再開するために約6億クローナ(約80億円)を要求したとのことです。
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IT化がすすみ便利になる反面、ITシステム障害やサイバー攻撃を受ける機会も増え、IT化がすすむスウェーデンでは公共サービス停止にも繋がる大きな事態にもつながっています。
今後さらにIT化がすすむ社会においては、ITシステムを管理する管理技術者のレベル向上だけでなく、ユーザー側もサイバー攻撃から守るための基礎的なIT知識向上が必要になってきそうです。
