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トルコ大統領、スウェーデンを「テロ組織の巣」と呼ぶ
北欧2国のNATO加盟に難色を示すトルコですが、トルコのエルドアン大統領は、スウェーデンを「テロ組織の巣」と呼んでいると5月28日の東洋経済では記されています。
スウェーデンは、クルド人を含む、紛争から逃れる移民をヨーロッパで最も保護している国の1つだ。トルコのエルドアン大統領は、スウェーデンを「テロ組織の巣」と呼んでいる。
クルド人は独自の国家を持たない世界最大規模の民族でその数は約3000万人と推定され、トルコ、シリア、イラク、イランに散在する。
PKKはトルコ国内のクルド人の自治権を主張し、1980年代半ばからトルコ軍と国内外で戦ってきた。トルコは現在、シリアのイスラム国(IS)の排除に貢献したシリアのクルド人民防衛隊(YPG)を安全保障上の脅威と見なしている。トルコは、YPGを標的にシリアとの国境沿いで軍事作戦を行う構えだ。
スウェーデンはノルウェー同様、長年、海外で人権擁護活動とマイノリティの尊厳を守る活動に専心してきたことから、クルド人難民約10万人を受け入れている。基本的にはEU基準で受け入れを行っており、トルコに次いでPKKをテロ組織に指定した国だ。
ただ、スウェーデン当局がYPGの政治部門であるクルド民主統一党(PYD)の代表と接触しているとトルコは指摘し、2021年にスウェーデン首相になったアンデション氏の当選にクルド系国会議員の支援が欠かせなかったことを挙げている。アンデション氏の社会民主労働党とPYDは密接な関係にあるとトルコ当局は見ている。
さらにシリア北部のクルド人支配勢力の政治部門、シリア民主評議会(SDC)ともスウェーデンは協力関係にあるとしている。
エルドアン氏は、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟条件として、PKKとその関連組織に対する公の非難声明を要求している。さらにトルコ政府は、スウェーデンとフィンランドで活動するPKK協力者を取り締まることを望んでいる。
トルコのチャブシオール外相は5月25日のフィンランドとスウェーデンの外相との協議後、「テロリストのリストが提示されなかった」と不満を表明した。ただ、トルコが北欧2カ国のNATO加盟批判で、クルド勢力攻撃を正当化しているとの批判もある。
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