
コロナ事情:マスク推奨後もほぼマスク使用なし、1日感染数は日本の222倍以上
現在、冬になりコロナの感染がヨーロッパで拡大しています。スウェーデンも例外ではありません。
今年の夏はだいぶコロナ感染者数が減り1日800人ほどになり、9月29日よりスウェーデンでは大幅なコロナ規制解除がされました。
しかし冬になり徐々に感染が再び拡大、現在は1日3,000人を超えるまでコロナ感染が拡大しています。
そのため12月1日よりスウェーデン政府は再びコロナ規制を設けることになりました。
その中の大きな規制として政府はマスク使用の推奨を挙げています。
ただスウェーデンでは他のヨーロッパ諸国とは少し違い勧告であり義務ではなく、マスク使用するかどうかは国民次第となっています。
日本でもマスク使用は義務ではなく推奨であるのでその点ではスウェーデンと似ているのかもしれません。
日本では義務でないにもかかわらず、100%に近い人々がマスク使用をしています。
それではスウェーデンのマスク使用状況はどうなのでしょうか?
2020年初めにスウェーデンでコロナ感染が広まった時、スウェーデン公衆衛生庁はスウェーデン人は当局の指示に従う国民性としてとして、多くの規制を設けず勧告にとどめていました。ただ現実的には多くのスウェーデン人がその勧告に従っていないことが発覚し多くの高齢者の死亡を生みだしてしまいました。
ただ過去の経験も踏まえ新たなマスク使用勧告に対して、当局の指示に従う国民性であるスウェーデン人はどれほど当局の推奨通りマスク使用を行っているのでしょうか?
12月10日のスウェーデン公共テレビでは、当局によるマスク推奨後の実際のマスク使用状況について報じらています。その記事によれば公共機関内でマスクをしている人を見たことがないと記されています。
政府は再び公共交通機関での口の保護(マスク使用)を推奨しています。 この法案は水曜日に発効しましたが、それにもかかわらず、新しい勧告に従う人はほとんどいませんでした。
実はそれに(マスク使用勧告)ついて知らなかった。マスク使用について私に初めて教えてくれたのはあなた(SVT記者)です。
と旅行者のエリアス・ヨンソンさんは話しています。
国内の何人かのバス運転手も、バス内でマスクしている乗客がいないことに気づいています。
私(運転手)はバスの前にいるので安全な箇所にいます。 乗客の方が心配です。 乗客は隣同士に座っており、マスクはしていません。
とヘルシンボリのバス運転手であるデイビッド・ダミノヴィスキさんは語っています。
私(運転手)はそれ(マスク)をしている人を見たことがありません。 誰も。
とセーデルテリエのバス運転手のジョシップ・ウルジャニックさんは話しています。
実際に私自身が公共機関内のマスク使用状況を見た限り、混みあった中でも90%以上の人がマスクをしていない状況です。
www.svt.se
ちなみに、2021年12月9日における1日のコロナ感染者数は、
日本 173人 (総人口約1億2,580万人)
スウェーデン 3,162人 (総人口約1,035万人)
そのため人口当たりの1日のコロナ感染者数は、スウェーデンのほうが日本より約222倍以上多いことになります。
当局の指示に従う国民性という基準自体も、国により大きく違うようです。
