
スウェーデンというと子供やお年寄りに優しいイメージが強くあるはずです。
実際に育児休暇は1人の子供に対して、両親合わせて480日間取得することができます。
日本での従来の育児休業期間は、最長1年6ヶ月でしたが、2017年3月の育児・介護休業法改正で、1歳6ヶ月を過ぎても育休が必要な場合、2歳まで再延長できるようになりました。
ただスウェーデンでは12歳になるまで育児休暇を取得(制限あり)できるので、日本より柔軟的な制度であるように感じます。
『スウェーデン社会保険庁 育児手当』
https://www.forsakringskassan.se/privatpers/foralder/nar_barnet_ar_fott/foraldrapenning
ただ良い面ばかりでもありません。
2021年5月6日のスウェーデンの新聞「アフトンブラーデット」によれば、
産婦人科病棟における病室不足により、産婦人科病棟での出産をすることができず、いくつかの事例において妊婦や新生児の安全が損なわれことが記されています。
なかには妊婦が帰宅することを余儀なくされ、家のシャワーで子供を出産しました例もあるとのことです。さらに別の妊婦は出生時に病室を確保できなず、死亡してしまった新生児もいた事を報じています。
2020年のストックホルム県において28,362人の子供が生まれましたが、そのうち妊婦929人が出生時の病室確保できなかったとのことです。
さらに80人の妊婦が出産時の病室が確保できず、別の県の病院へ搬送されたとアフトンブラーデットは報じています。
www.aftonbladet.se
実際の妊婦の方ににこうした病室不足のため産婦人科で出産できずらい状況について話を聞きましたが、話した妊婦の方は不安があると教えてくれました。
子供に優しいといわれるスウェーデンでも、ストックホルム県だけで妊婦929人が産婦人科病棟で出産することがでず、別の病棟に移されたり自宅に戻されたりする事態も起きています。
www.svt.se