スウェーデン「アルジャジーラの新ドキュメンタリーで児童保護が不当に行われていると批判受ける」
11月10日のスウェーデン公共テレビSVT によれば、カタールに本拠を置く国際的なニュースメディア『アルジャジーラ』の新しいドキュメンタリーシリーズでは、スウェーデンの当局が不明瞭な理由で子どもたちを取り上げていると非難しています。
このドキュメンタリーは、過去にスウェーデン当局がイスラム教徒の子どもたちを「誘拐した」と誤って主張したLVUキャンペーンと似ている点もあります。
番組の中で、スウェーデン人の父親は、自分たちがロマ人であるために子どもたちが保護されたと述べています。保護の理由として、子どもたちが学校に通わず、飢えていて、精神的虐待を受けているという点が挙げられています。
※LVU(Lagen om Vård av Unga)キャンペーンとは、スウェーデンの福祉制度に基づいて、子供が家庭で虐待を受けている場合や適切に保護されていない場合に、社会サービスが介入し子供を保護するという制度です。
このキャンペーンでは、スウェーデン当局が過剰に子供を取り上げているとする批判や疑惑が浮上しました。特に、宗教的な理由や民族的な背景を理由に子供を取り上げたとの主張もありました。
www.svt.se
さらにオンライン新聞 「スウェーデン へラルド」によれば、スウェーデン研究所のソフィア・バード氏は、これは安全保障に関連した結果をもたらす可能性があると述べています。
アルジャジーラのドキュメンタリーシリーズでは、スウェーデン当局が漠然とした理由で子供たちを保護施設に預けていることが描かれています。
例えば、衣服が汚れている、家庭の経済状況が悪いといった事由です。
インタビューに答えたある男性は、自分がロマ人であるために子供が保護されたと述べています。
一方で、SVTが入手した裁判資料によれば、子供たちは心理的虐待を受け、学校に通わず、空腹だったとされています。
また、このシリーズはスウェーデンだけでなく、他の西側諸国も扱っています。
アルジャジーラの新しいプラットフォーム「360」で公開されており、現在は広く知られていませんが、もし広まればスウェーデンに対する否定的な印象が定着する可能性があるとソフィア・バード氏は警告しています。
彼女は、この内容を「LVU運動」や「コーランの焼却」とも関連しているとも述べています。
現在のスウェーデンはコーラン焼却の多発もあり、イスラム諸国からの大きな反発が起きており、このアルジャジーラの新しいドキュメンタリーからもその状況を伺いとれます。
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