
記録的な電気料金高騰、電気自動車の充電コストは2倍
この冬スウェーデンでは電気料金が高騰しています。そのため電気料金高騰に関し最近ニュースではよく取り上げられています。
1月7日のスウェーデン公共テレビによりますと、この冬に記録的に電気料金が高騰しており、電気自動車の充電コストが高くなると報じられています。
そのためスウェーデン南部地域では、電気自動車の充電に2倍のコストがかかる可能性があるとのことです。
スウェーデン電力会社エロン(Eon)によれば、電気平均価格は1.50クローナ(約19円) / kWhでありましたが、この冬の記録的な電力価格高騰で、スウェーデン南部では3 クローナ(約38円)/ kWhの平均電力コストになると予想しています。
日本の東京電力では120KWhまででは19.88円 / kWhであるため、今期冬のスウェーデン南部電気料金は日本の電力料金の2倍ほどである事もわかります。
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電力会社エオン(Eon)の計算によるとスウェーデン南部では、現在、中型車でバッテリー完全充電するのに約200クローナ(約2541円)かかります。しかし以前は約100クローナ(約1270円)であったとのことです。
電気自動車の充電が完全になくなることはまずありませんが、電力会社エオンの責任者ペア・ムーラー氏によると
通常の人は年間15000kmを運転し、電気自動車は10kmあたり平均2 kWhを消費され、年間3,000kWhが必要になります。車のサイズにもよりますが、年間40〜60回の完全充電です。
と述べています。
そのためスウェーデン南部の電気自動車所有者は年間8千クローナ(約10万1672円)から1.2万クローナ(約15万2456円)のを支払うことになります。
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また電気会社エロンの電気料金専門家ロッタ・アロンソン氏は近い将来も電気料金が高騰し続けると考えています。
電気代はいろいろなところに依存していますが、今のところ一番影響を受けるのは天気です。寒くて風が強くないときは、かなり高い価格が予想されます。
アロンソン氏は冬以降に電気料金が下がると予想していますが、長期的には再び電気料金が高くなるとの述べています。
長期的には、5〜10年で、主にヨーロッパの電力市場と相互に関連しているという事実により、電気料金が高くなると思います。
スウェーデンでは電気自動車が増えています。そのため電気料金の変動が電気自動車の充電コストに大きく左右されてきています。
また電気会社エロンの電気料金専門家ロッタ・アロンソン氏も述べるように、現在の電気の高騰は、風力発電による電力供給の不安定性が多くあるようです。
1月1日にEUは原子力発電も「持続可能な経済活動」として投資を促す方針を明らかにしました。
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またスウェーデンのトップ経営者ヤコブ・ヴァレンベリ氏も風が強く晴れていなくても電力を保証するには、水力発電と原子力発電が必要とし、原子力発電建設への投資できる意向を述べ、エネルギー大臣クハシャヤ・ファマンバー氏が新しい原子力発電所を建設することは適切かもしれないとの発言しています。
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電気自動車の普及によりさらに電力が必要となるため、現在においては電気供給が不安定な風力発電よりも安定供給できるとされる原子力発電への依存が深まり、今後EUを含め世界中で原子力発電建設が進んでいくのかもしれません。
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