
スウェーデンにはキリスト教政党であるキリスト教民主党があります。
キリスト教民主党 (KD)の設立は1964年ですが議会に議席を持ったのは1985年になってからのことです。
そして1991年からは中央党と選挙協力を行っており、支持組織はスウェーデンの国教であるルーテル教会、政治的な位置付けは中道右派にあたり、高齢者と若い家族からの支持が多くあります。
そのキリスト教民主党の党首は2015年より現在34歳になる女性議員エバ・ブッシュ氏が務めています。
そのキリスト教民主党 エバ・ブッシュ党首が演説で話している間に思わぬハプニングが起きました。11月12日のスウェーデン公共テレビSVTによると、
エバ・ブッシュ党首が演説中に突然停電が起こりました。そのためエバ・ブッシュ党首は懐中電灯を使い演説を続けましたが、その顔かまるで幽霊が話しているようであったと報じています。
しかしこの停電騒動でエバ・ブッシュ党首は緑の党を批判する機会を得たと述べています。
これはスウェーデンのエネルギー政策に対する緑の党の強い支配力の話です。
(スウェーデンとデンマーク間の)エーレ海峡で無風になりました。そのため風力タービンの回転が止まったのです。
とエバ・ブッシュ党首は述べ、緑の党が進める風力発電が不安定であることを遠回しに非難しています。
またエバ・ブッシュ党首は与党の社会民主党に対しても、
これがスウェーデンのエネルギー政策の現実です。 社会民主党の政府基盤と同じくらい不確実で危険で不安定でなものなのです。
と述べています。
風がなくなり風力発電が停止し、その停電でキリスト教民主党のエバ党首は緑の党の批判や、連立政権で不安定な社会党を避難する格好の機会が得たとSVTは報じていました。
日本からすると一見何事もうまく進んでいるようなスウェーデンのエネルギー政策ですが、すべてが上手くいってるようではないないようです。
