スウェーデン 福祉大国の深層 続報!

『スウェーデン 福祉大国の深層』を水曜社より商業出版(政府刊行物)して頂けました。読者の方からの要望を頂きスウェーデンの時事ニュースを主な内容とし、日本にも役立ち社会貢献にもつながるようなブログを記させて頂きます。

ノルウェー保険局副局長「スウェーデン公衆衛生庁『いいとこ取り』コロナ戦略と厳しい批判」

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2020年4月 北欧諸国でも突出するコロナ死亡者数

2020年2月にスウェーデンでコロナ感染が始まった当初、スウェーデンは世界でもまれな集団免疫戦略をとるとし(公式には発言していません)、多くの国々が行ったコロナ規制を行いませんでした

 

そのため2020年4月には人口当たり日本約85倍以上のコロナによる死亡者を生んでしまったのです。こうしたスウェーデンのコロナ戦略は他の北欧諸国とも大きく異なるものでした。

 

2020年4月29日のアメリカのCNNの記事によれば、人口当たりの死亡者数は、同じ北欧にあるフィンランドより5.5倍ノルウェーデンマークとでは3.14倍以上多かったのです。

 

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4月30日 OurWorldInData 北欧コロナ死者数比較

 

kon-51.hatenablog.com

 

そして2020年12月15日スウェーデンのコロナ委員会は、スウェーデンの高齢者コロナ対策が失敗であり、その最終責任は政府にあると正式報告をだしたのでした。

 

kon-51.hatenablog.com

 

ノルウェー保険局副局長:スウェーデン公衆衛生庁『いいとこ取り』コロナ戦略と厳しい批判

10月12日の新聞アフトンブラデットによると、こうした北欧でも突出した死亡者数を生んだスウェーデンに対して、ノルウェー保険局副局長が厳しい批判をしていると報じています。

 

記事によれば、ノルウェーの保健副局長であるエスペン・ナクスタッド氏は、パンデミックについての本を記しました。その本の中でエスペン・ナクスタッド氏はスウェーデンのコロナ戦略に厳しい批判を向けているとのことです。

 

これまでエスペン・ナクスタッド氏はノルウェーとスウェーデンのコロナ対策の違いについてコメントをしてきませんでした

 

その理由として、

何が正しくて何が間違っているかというメディアで論争となることは、スウェーデンの医療制度にも利益をもたらすと思っていなかったからです。

エスペン・ナクスタッド氏は述べています。

 

またエスペン・ナクスタッド氏は スウェーデンのコロナ対処騒動に巻き込まれるのは怖かったと語っています。

 

さらにノルウェースウェーデンの違いを示す発言が、スウェーデン公衆衛生庁の考え方が間違っている事を正すことができたとも考えていませんでした。

それどころか、ノルウェーからの助言にあまり耳を傾けないスウェーデン公衆衛生庁に対して、大きな反論のデータに貢献してしまうことになっていた。

エスペン・ナクスタッド氏は語っています。

 

しかし現在エスペン・ナクスタッド氏は、

パンデミックから学ぶことができるようになった今、それをするのに適切な時期だと思います。

と語っています。

 

今回のこの本を記し、本の中でエスペン・ナクスタッド氏は、他国のパンデミックへの対応方法を取り上げています。特にスウェーデン政府スウェーデン公衆衛生庁へのコロナ対処に批判的に記しています。

 

エスペン・ナクスタッド氏スウェーデンの公衆衛生庁が「チェリーピッキング(いいとこ取り)」、つまり自分の意見を裏付ける研究を使い戦略を決めていたと非難しているのです。

 

他の人たちも「チェリーピッキング(いいとこ取り)」をしたとことを指摘しなくてはいけません。しかしスウェーデンでは明らかに「チェリーピッキング(いいとこ取り)」をしている兆候がありました。重要な決定や戦略決定を誤魔化すため、大きく違いがある研究資料を使用するようなチェリーピッキング」では危険でです。

ノルウェー保険副局長エスペン・ナクスタッド氏は語っています。

 

www.aftonbladet.se

 

ノルウェー保険副局長エスペン・ナクスタッド氏はコロナ発生当時から多くの批判を浴びてきたスウェーデンの騒動に巻き込まれたくなくコメントを控えていたようですが、ワクチン普及により状況が安定してきた今、スウェーデン公衆衛生庁が自身の意見を通すために「いいとこ取り」の研究資料を使い戦略を進めてきたと本音を語っています

 

www.dagbladet.no