
高齢者死亡:レンタル電動キックボードによる事故発生
スウェーデンでは街中を歩くと多くの電動キックボードが走っており、歩行者道や自転車道などに無造作に放置されているのをよく見かけます。
その為足が不自由な高齢者、視覚障害者、また小さな子供が電度キックボードを避けて車道を歩く必要があるため、非常に危険であります。
そうした中9月26日に、街中で無造作に放置されるレンタル電動キックボードと自転車に乗った高齢者がぶつかり死亡する事故が発生しました。
9月27日の公共テレビSVTによると、スウェーデン中部のヴェステロース市で26日に自転車道に無造作に駐車されていた電動キックボードと、自転車に乗っていた高齢者が衝突して死亡する事故が発生しました。
レンタル電動キックボード会社のヴォイ(Voi)は、実際に同社の電動キックボードとの衝突事故であるか確認が取れてはいないですが、内部調査を開始したと報じています。
事故は26日の午後3時に起こりました。警察によると、
高齢者の男性は下り坂のある自転車道を3輪自転車で走行しておて、目撃者によると、男性はかなり高速で走行していました。そして電動キックボードが自転車道に駐車されていた
捜査リーダーであるパーアンダーソン氏は語っています。
そして高齢者の男性は電動スクーターに衝突し、ヴェストマンランド病院に運ばれ、その後怪我で死亡しました。
www.svt.se
街中にあふれるレンタル電動キックボード
スウェーデンでは2018年頃から多くの電動キックボードが街中を走るようになりました。スウェーデンではこの電動キックボードが街中のどこにでも置いてあり、携帯電話を使い簡単に路上でレンタルすることができます。
ただ現在その台数は非常に増えており、歩道で歩行者の脇を高速ですり抜けて行く電動キックボード利用者が多いです。
そのため多くの電度キックボードを利用者は自転車道だけではなく、歩道を走行したり、車道を走行したり無秩序に走り回っています。中にはショッピングモール内で電度キックボードを走らせているり人もいます。
下記の動画でストックホルムでの電動キックバイクの大群を閲覧できます。
youtu.be
tv.aftonbladet.se
スウェーデンでは電度キックボードを利用後どこにでも放置することができるため、歩道上に無造作に転がっていることが頻繁にあります。なぜか自転車置き場のトタン屋根の上に投げられ放置されている電度キックボードを目撃したこともあります。
kon-51.hatenablog.com
長年にわたり議論されるが解決されない問題事例
スウェーデンでは2018年からレンタル電動キックボードの事故が相次ぎ、議論とはなっているものの他のEU諸国とは異なり一向に規制が施行されません。
そのため傷害事故や死亡事故が増加し当局も認識している中、今回の高齢者死亡事故が発生してしまったのです。
スウェーデンでは議論は多いものの、何年経っても結論が出ないことがよくあります。
首相を辞任まで追い込んだ何年間もアパート賃貸ができない住宅問題、コロナ対策の失敗から再認識された高齢者施設の脆弱性、医療診察長い待ち時間なども何年も議論されていますが、一向に解決されません。
このレンタル電動キックボードの規制も議論はされるものの、何年も解決されないスウェーデンでよくある事例の1つでもあるのです。
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