
高齢者施設で2回ワクチン接種の高齢者が17人感染、8人死亡
9月23日のSVTの記事によれば、9月3日にエベルカーリクス市の高齢者住宅でコロナ感染者がでて17人が感染し、数週間後に8人の高齢者が死亡しました。
コロナ感染した17人のうち16人が2回のワクチン接種をし、死亡したうち8人のうち7人がワクチン接種を受けていた高齢者でした。
スタッフの予防接種意欲は非常に高いと認識していますが、雇用主としては、スタッフがワクチン接種をしたか尋ねることはできません。私たちは親戚の方々に高齢者特別施設の訪問を避け続けることを強く勧めています。
とエベルカーリクス市の広報であるアンナ・ワイデン氏は述べています。
この記事では2回のワクチン接種をしていても、高齢者であればコロナ感染し死亡する可能性が高いことが示されています。
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10月1日のSVTでは、エベルカーリクス市の高齢者住宅で起きたコロナ感染で生存した高齢者に対し、ワクチンがどのように作用したのか現在調査実施されていると報じています。
ノールボッテン県の感染管理医師であるアンダーシュ・ニステット氏によると、この事例に関し調査する必要があり来週に血液採取します。そして高齢者の抗体ピークが他のワクチン接種者と比較しどれくらいの抗体レベルを持っているかを調査するとのことです。
SVTは感染管理医師であるアンダーシュ・ニステット氏に次の質問をしています。
- 3回以上の服用が必要ですか?
- それとも高齢者へのの予防接種に問題がありましたか?
- ワクチンは温度と揺れに敏感であることがわかっていますが、エベルカーリクス市で受け取ったワクチンに何か問題があったのでしょうか?
その質問に対し感染管理医師アンダーシュ・ニステット氏は、
これは未開地であるため、結論を出せるかはわかりません。しかし私たちはまだ試してみる必要があります。
と答えています。
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スウェーデンでは9月29日から大幅規制緩和を実施されました。しかしそしてまだコロナ感染が収束しておらず、多くの専門家から大幅規制緩和は時期尚早と批判も出ています。
ルンド大学で微生物学とワクチンを研究をするファシッド・ジャラルヴァンド氏によると、2回のワクチン接種をすれば深刻な病気になりにくいですが、感染を防げるわけではないため、感染拡大をすすめる可能性があるとのことです。
実際にエベルカーリクス市の高齢者施設では2回のワクチン接種をした16人の高齢者が感染し、6人(7人)が死亡しています。
社会がもとに戻ることは喜ばしいことです。しかし社会の大半を占める若者や中年を基準にするだけではなく、身体の弱い高齢者のことも念頭に置いて、社会をもとに戻していく必要もあるように感じます。
ちなみにコロナ感染が始まった当初の2020年3月15日に、ロベーン首相は高齢者を守ることを優先すべきであると語っていました。
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