
今も昔もいじめは深刻な問題です。幼少期のいじめは大人になってからも大きな傷を心に残してしまします。
2020年11月19日の東洋経済によると、
文部科学省は、毎年「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(以下「問題行動等調査」)の結果を発表している。2020年10月22日に発表された2019年度調査結果によれば、いじめの認知件数は61万2496件となり5年連続で過去最多を更新した。
別表の各年度のグラフを見れば一目瞭然、まさに右肩上がりだ。5年前の14年度は18万8072件だったため、42万4424件も増えた計算となる。中でも小学校の増加は顕著で、この5年間で約4倍となった。
とあります。
toyokeizai.net
スウェーデンの学校でも日本と同じようにいじめは深刻な問題です。
8月12日の新聞SvDによると、中学生と高校生の4人に1人が、過去1年間に学校でいじめにあっていると報じています。
これはいじめ撲滅協会フレンドが行った、20,920人の子供と若者からの調査回答に基づくもので、小学校3年生から6年生の10人に1人の生徒が過去1年間にいじめを受け、さらさ中学生と高校生の4分の1は、過去1年間にいじめがあったと報告されています。
www.svd.se
いじめの内容としては主に悪口、オンライン上でのいじめ、暴力、迫害、セクハラが挙げられます。
いじめ撲滅協会フレンズの専門家であるマリア・ルッドベリ氏によると、
近年、スウェーデンではいじめが増加しており、先進的な国から脱却してしまいました。現在のスウェーデンは暴力のない世界を築く(国連の)子どもの権利条約に準拠していない。
と語っています。
www.unicef.or.jp
増加する人種差別によるいじめ
いじめ撲滅協会フレンズの専門家であるマリア・ルッドベリ氏は、小学校3〜6年生でいじめを受けた5人に1人の子供が、学校で人種に関するいじめを受けており、これがが最もよく起きるいじめであると述べています。
また統計をとった子供のうち5%が、人種差別的ないじめを受けており、コロナパンデミックの間は、アジア系の子供にも影響があったと語っています。
フレンズによる調査によれば、
3年生から6年生の生徒の20%、6年生から9年生の15%が、学校で安全を感じることはめったにない、もしくは全く感じないとのことです。
また中学生の3人に1人、高校生の7人に1人以上が、時々、大抵の場合、または常に悪い扱いを受けており、それを心配しているという調査結果となっています。
さらにこうしたいじめを目撃した教師が対処をしたかという調査によると、
8人に1人の子供が自分がいじめを受けていた時、教師が対処することは全くない、もしくはめったにないと答えています。
さらに人種差別でのいじめを受けた4人に1人の生徒が、教師は全く何もしてくれないと答えています。
いじめ撲滅協会フレンズの専門家ルッドベリ氏によれば、教師がいじめの対処を行わない理由として、教師の知識や人員不足、教師がいじめを認識していない、または難しい問題への対処方法がわからないことが原因であると述べています。
現在スウェーデンには非常に多くの移民や難民がいます。私自身の経験から特にこの約5年ほどの間には非常に多くの外国人が増えて、街中を歩くと先住のスウェーデン人よりスウェーデン生れ出ない人のが多いのではと感じます。また街中のスーパー付近には必ずといってよいほどホームレスを見かけるようになりました。
恐らく日本人がこれまで抱いていた白人の国スウェーデンのイメージとはだいぶ違てしまったのではないかと感じます。
近年、急激に増加する移民・難民に対し快く思わないスウェーデン人もおり、それが子供たちのいじめへも影響しているのかもしれません。
また移民・難民としてやってきても、言語の問題などで生活に馴染まない人も多くおり、ギャングメンバーとなり犯罪に手を染める人もでてきています。
これが現在のスウェーデンで非常に高い犯罪率を引き起こす原因の1つとも考えられます。
今後日本はさらに少子高齢化がすすみ多くの移民を受け入れ、これまでに無かった問題も発生してくるかもしれません。
その際に現在の移民大国スウェーデンの実情が何かしら参考となれば幸いです。
kon-51.hatenablog.com
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