22人のスウェーデン人研究者がスウェーデン集団感染戦略は非常に危険で非現実的戦略と指摘
5月14日の新聞アフトンブロデットによると、カロリンスカ研究所やルンド大学、ヨーテボリ大学、サラグレンスカ大学病院など名だたるスウェーデンの大学から22人の研究者が集まり、新聞ダーゲンニーヘタにより開催された討論会で、スウェーデンのコロナ戦略に関する討論がされたと報じられています。
22人の研究者は、現在スウェーデンが進めているコロナ集団感染戦略は危険で非現実的な戦略であり「人を死なせるのではなく、効果的な治療法やワクチンが使えるようになるまで、何とか人々が亡くならないように努力するべきだ」と語り集団免疫を実現するという戦略を批判しています。
この研究者たちによれば、集団免疫とは人口の少なくとも50から70%が感染するか、ワクチン接種によって免疫されているときに発生するとのことです。
そのため現在のスウェーデンにおいて、集団免疫を獲得する可能性は低く、
「将来の集団免疫に依存することは非現実的であり危険だ。多くの医学的検査の結果を評価し、適用できるようになるまで、可能な限り人々の生存を維持するよう努めるべきだ」と語っています。
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根拠のない集団感染戦略
この研究者たちは、当初スウェーデン公衆衛生庁は集団感染がスウェーデンの戦略ではないと繰り返し語っていたが、この数週間で公衆衛生庁の意見が変わったと述べています。
「現在、公衆衛生局は集団免疫がスウェーデンで唯一の戦略であると語っている。そしてストックホルム地域で、集団免疫に非常に近づいていると信じられている。しかしその根拠はストックホルムの人たちが、コロナ感染してることに気づいていないが、実際は感染しているというあくまで仮定のにもとづいての話だ」
「集団免疫は6万人に1人が感染して亡くなるような水痘のような病気には有効かもしれない。しかし 100人に1人が死亡する可能性のある病気では効果が低下する」と研究者たちは述べています。
名だたるスウェーデンの大学からの22人の研究者は、スウェーデン公衆衛生庁の主張する集団感染戦略に大きな疑問をもっているようです。
ベルギーと比較した集団感染の可能性の低さ
研究者たちはスウェーデンよりも人口あたりの死亡者数が多いベルギーのデータを参考にし、
「4月26日時点でベルギーでは100万人あたり619人の死者が出ており、死者数はスウェーデンの2倍近くだが、それでも抗体を保有しているのはほんの6%にしかすぎない」と語ています。
ベルギーの疫学者ピエール・ヴァン・ダム氏も集団免疫は解決策にならないと語っていることから、研究者たちはスウェーデンの集団免疫戦略の実現の低さを指摘しています。
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